塾講師に転職する前に確認しておきたいポイント6つ

塾講師に転職する前に確認しておきたいポイント6つ

「塾講師という職業を通じて社会に貢献したい」 「自分の持っているスキルを指導現場で活かしたい」 「人前で話すスキル、プレゼンする力を身に付けたい」 塾講師へ転職をする動機は人によって様々ですが、今回は塾講師を目指してみたいという方に向け、「塾」という教育サービス業の実態や事前に必要な情報についてまとめました。

1「塾業界」ってどんなところ?

それでは、さっそく塾業界における全体的な傾向について解説していきます。 例外はありますが、全体のおおまかな要素としては以下の2点です。
・競争が活発で、サービス内容が多様化している ・人員の入れ替わりや出世が早く、講師の需要が常に高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。

(1) 教育需要とサービスの多様化

塾の主な収入源は授業料です。少子化傾向の影響もあり、全体として斜陽と思われがちな業界ですが、実は子供一人に掛ける教育費は年々増加傾向にあります。 少子化の要因として出生率の低下が一つの要因とされていますが、一世帯当たりの子供の人数が少ないので、一人に掛ける教育費は高くなっています。 また、プログラミングや英語学習の小学生科目化などの動きからも、新たな需要が生まれ、それに応じてサービス内容も多岐に渡るようになってきました。 大学入試制度、学習カリキュラムの見直しといった国家の教育方針転換による影響から、教育に対するニーズは、依然として高い水準を維持しているのです。

(2) 入れ替わり、出世が早い

一方、塾は人員の入れ替わりが激しい業界でもあるので、「講師の需要」が常に高いという特徴があります。また、指導内容の多様化やオンライン授業などによる新たなサービスの台頭により、ライバルが多い業界でもあるため、「営業活動」は塾にとって外せない要素となっています。 それゆえ、指導力と営業力に優れ、地域の評判を勝ち得ることのできる教室スタッフは、社内の模範として評価されやすく、出世が早いというのも塾業界ではよくある事例です。より大きな責任を負うことになりますが、収入面や自身のスキル面において、魅力ある職種と言えるでしょう。

2.「塾」のパターン

塾は幾つかのパターンがあります。 「難関校のみを対象とした大手個別指導」や「中堅から難関まで対象とした集団形式の個人塾」など、その形態は様々です。
・「個別指導と集団授業」 ・「進学塾と補習塾」 ・「大手企業と個人塾」 ・「中学受験科、高校受験科、大学受験科」 等
ここでは、「集団授業」と「個別指導」との大きな違いと、未経験かつ迷っているなら「大手一択」であるということについて解説していきます。

(1) 「集団」と「個別」の違い

まず、注意点としては「個別指導」と「集団授業」では、社員の業務内容が大きく異なります。 個別指導を主としている塾の多くは、「教室のマネジメント」がメインの業務であるため、自ら指導を行うということは稀です。 「授業をしたい」 「生徒と積極的に関わってみたい」 という希望を持っている人であれば、あまりお勧めできません。 時間講師(アルバイト)や契約社員という形であれば可能ですが、基本的に社員という立場で授業のみに専念できることはまずないので、気を付けてください。 逆に、「営業スキルを活かしたい」「マネジメントが得意」という方は向いているので、自分が塾講師として、どのようなスキルを発揮したいか、身に付けていきたいかによって、最初に方向性を絞っておくことをお勧めします。

(2) 迷っているなら大手一択

大手塾に就職するメリットとしては、個別、集団、中学受験、高校受験、大学受験すべてに対応し事業部を設置しているところが多いので、入社後も希望次第では事業部を変えることができるというメリットがあります。 上記以外にも、給与の待遇や昇進のしやすさ、福利厚生、社内研修制度などの観点からも、特に強いこだわりがない限り、大手塾の方に軍配が上がると言えるでしょう。採用には、面接以外に模擬授業を行う所があるので、しっかり対策することが必要です。 また、未経験の方であれば、最初から「難関国私立」を対象とした指導をするコースはお勧めできません。相当量の教材研究、傾向分析、それぞれの学校の特色等、かなり専門性の高い知識が求められるので、標準コースを志望することをお勧めします。

3.「塾講師」の業務内容

次に塾講師の業務について解説します。 すべての塾で、以下に挙げる内容を全部講師がやる訳ではないのですが、職歴や職階に応じて、担当する可能性があると考えておきましょう。

1.授業関連

・授業と教材研究 ・カリキュラム作成 ・講師育成(研修)
多くの塾では、講師として勤める場合「理系か文系か」等、自分の担当科目を持つことになります。 担当する科目数は塾によって異なります。いずれにせよ、特定の指導科目を任され、生徒のいない時間といる時間で、各業務に従事することになります。 また、配属された教室で、社員の人数にもよりますが、早々に「担当科目の主任」を任されることも少なくありません。 その場合、アルバイトの講師や契約講師と、カリキュラムの打ち合わせ、場合によっては授業の研修を担当することもあります。 教材研究に関しては、経験者でない限り、必須の業務です。 しかし、業務時間内でできる塾もあれば、時間外でやらざるを得ない塾もあり、その点に関しては事前にリサーチをしておくことが賢明と言えるでしょう。

2.営業活動

・営業(ポスティング・校門前配布・電話等) ・HP更新 ・体験案内や入塾案内の資料作成 ・掲示物やチラシ作成
塾にとって、授業料が主たる売上である以上、新規生徒の獲得は死活問題です。 そのため、どこの塾でも、厳密なノルマが課されることがほとんどです。 営業に関しては、専門部署を設けている塾もありますが、地域の評判をつくり、実績をアピールするのは現場の先生の仕事となると思っておくと良いでしょう。

3.教室運営

・成績管理と進路指導 ・配布物の作成 ・生徒面談 ・保護者連絡や進路面談 ・説明会やイベント運営 ・各種事務作業 ・教室清掃や駐輪場管理
塾講師は、想像以上に保護者とのやり取りが多いものです。 日中は、生徒の様子を伝える電話掛けを必須とする塾もあります。 また、説明会やイベント等の準備から、当日の運営に至るまで、講師を含めた教室のスタッフ総出でやる場合もあります。

4.社内業務

・社内研修の準備 ・会議資料の作成や発表 ・スタッフ管理
教室は、授業力、生徒数の増減、成績、合格実績等、様々な観点で評価を受けます。 また、場合によっては不振の改善策や成功事例などを、会議の場で発表するというケースがあります。 その頻度は会社によりますが、塾講師として活躍していくためには、こういった「数字」への意識を養っていくことも重要です。

4.「塾講師」の生活

塾講師の1日や、1年とはいったいどんな生活になるのでしょうか。 ここでは、以下の就業条件や待遇面に関する全体的な傾向についてお話していきます
・勤務時間や残業について ・週休、大型連休、有給休暇について ・給与や賞与について

(1) 勤務時間や残業について

正社員の場合、塾講師の勤務時間は13~22時といった具合に世間の標準的な労働時間と半日ほどずれています。 そのため、家族やこれまで付き合いのあった友人とプライベートを共有できる時間が大きくずれることになります。 残業代に関しては、みなし残業であるケースが多く、支給の仕組みは会社それぞれですが、定時のみ稼働というケースは珍しい業界です。

(2) 週休、大型連休、有給について

塾講師の1週間は、土日連休というケースは珍しいものです。 子供たちは平日に学校があるので、土曜日に授業を入れる塾がほとんどです。そのため、「日曜日+平日」という形で週休2日を確保することが必然的に多くなります。 夏休みやゴールデンウイーク、冬休み等の長期の休みは塾にとって季節講習や特訓講座で稼ぎ時となるため、普段より忙しい塾も少なくありません。 まとまった長期連休を取りにくい業界であることは事実です。 また、講師という性質上「自分の代わりがいない」というサービス形態であるため、代行を頼まない限りは、気軽に休めないということも覚えておきましょう。

(3) 給与や賞与について

塾は業界の性質上、「生徒獲得」と「実績輩出」を至上命題に掲げている塾がほとんどなので、結果を出した時のリターンが大きい傾向にあります。 通常の賞与以外にも、基本給の高さ、臨時での報奨金や昇給のチャンスが多いという意味では、稼ぐには困らない職種と言えるでしょう。

5.「塾講師」に必要な心構え

塾講師という仕事が分かってきたところで、次に多くの先生たちが最初にぶつかる壁と、それを乗り越える上での心構えについて説明していきます。

(1) スキルや経験がなくても「先生」

生徒、保護者の前に立ったらプロ意識を持つことが重要です。 どのような経歴であろうと、塾講師になると、講師を名乗ったその日から「先生」と呼ばれるようになります。 しかし、塾に通いなれている生徒には、一目で「新人の先生だ」と分かってしまいます。 つらいのは、「前の先生の方がよかった」という言葉でしょう。直接言われなくても、察するに余りあるくらい、子供の反応というのは正直なものです。 ただ、最初は誰もが新人講師です。その過程を乗り越え、少しずつ本物の自信を付けていくものです。 最初は、分からないことだらけでも「一生懸命な姿勢」を示すことが重要です。 まずは、一人の生徒の笑顔の為に全力を注ぎましょう。 至らない点は、一生懸命に勉強し、少しずつ知識を得ていけば大丈夫です。 同僚や先輩も、基本的に教えることが好きな人が多いので親身になってくれるでしょう。 また、会社全体して、教務面でのサポートがどの程度あるか、ということについて事前に確認することをお勧めします。

(2) 1年目を乗り越える覚悟

これは塾講師に限った話ではないかもしれませんが、最初の1年目を乗り越えられるかが重要です。 授業のカリキュラムは年単位で組まれているため、1年通じて指導しない限り、完結することがありません。 1年を通して指導した経験値が、そのまま一気に翌年の指導力に還元されるため、2年目の教材研究は圧倒的に楽になります。 指導にも自信が生まれ、教えることの楽しさを享受できるタイミングでもあります。 「卒業生を送り出す」という経験は、「先生」という職業でしか味わうことができません。そこで去来する様々な想いを糧に、来年また頑張ることができるのです。

6.「塾講師」という職業の魅力

それでは最後に、塾講師ならではのやり甲斐、この仕事を通じて得られるスキルとその汎用性などについて解説していきます。

(1) 人生の岐路に関わる仕事

塾講師の主たるサービス内容は、授業を通じて生徒の学習意欲を高め、学力向上させるところにあります。そして、最終的には志望校合格へ導くことです。 その過程で、学習面でのサポートはもちろん、精神面でのサポートや保護者の方の不安や心配に寄り添う場面は多々あります。 生徒、保護者、講師が一体となり、共通の目標に向かって課題を一つ一つクリアしていく姿勢が求められるのです。 「なぜ、あの子はやる気をだしてくれないのだろう」 「あんなに一生懸命やっているのに、なぜ結果が出ないのか」 等々、合格という一つのゴールに至るまで、たくさんの課題に直面します。 一緒に向き合っていくうちに、やがて自分の気持ちも重なっていきます。 他人事ではなく自分事として、仕事にのめり込んでいく楽しさが塾講師という職業の魅力の一つです。

(2) 「あなた」にしか伝えられない言葉

また、親でも学校の先生でもない、塾講師という立場だからこそ掛けられる言葉、響く言葉というものがあります。 もっと言えば、「塾講師のあなた」が伝える言葉だからこそ、生徒や保護者の心に刺さり、勇気やきっかけを与えることがあります。 「あのとき、先生が言ってくれたから」 「先生のお蔭で、努力することが好きになりました」 真剣に臨んだ分だけ、ありがとうの言葉を直接掛けてもらえる、それが次への努力の励みとなり、やり甲斐に繋がります。 大袈裟かもしれませんが、塾講師は誰かの人生の岐路に少なからず、影響を与える仕事です。 そういった意味では、高い「共感力」と強い「責任感」がある人や「誰かの役に立つことが大好き」という人はそれだけでも、適正は十分にあると言えるでしょう。

(3) 得られるスキルと汎用性

・プレゼンテーション能力 ・コミュニケーション能力 ・資料作成スキル ・リーダーシップ ・市場調査、分析力(マーケティング)
塾講師を経験していく上で、様々な業務に挑戦していくことになるわけですが、その中でも最も汎用性の高い習得スキルはプレゼンテーション力です。 学習内容は勿論のこと、保護者に入試制度を説明し、時にはカウンセリングに近いことも行うので、聞く力、伝える力が養われることになります。 また、ホワイトボードや黒板、ノートを使用して説明することが多いため、「限られたスペースで情報を構成する力」が身に着き、プレゼン資料作成にも役立ちます。 加えて、何かしらのリーダー的なポジションを早々に獲得できるということも、チームビルディングのスキル向上に大きく貢献することになるでしょう。 塾は、授業の受け手は子供ですが、「授業料を払うのは親」という少し特殊なサービスです。 保護者世代の方、女性とのやり取りが必然的に増えるので、その経験値も大きな強みとなります。

まとめ

今回は、塾講師への転職を検討している方、塾業界に興味のある方に向け、この仕事の魅力や実情について、出来るだけ詳細な内容 をお伝えしていきました。 もちろん、この限りではありませんが、最後は「自分の目」で確かめていくことが重要です。近くに教室がある場合は雰囲気を覗いてみるだけでも違います。 活気のある塾は、外観や子供たちの様子が他の塾とは明らかに異なります。比較をすることで見えてくるものもあるでしょう。是非、参考にしてみてください。
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