塾講師に存在する学歴フィルターのリアルと指導の本質
塾講師をするにあたり、学歴を気にされる方は少なくありません。
講師として働く前から、学歴だけで偏見を持たれる懸念があると就職や転職にも迷いが出てきてしまいますよね。
この記事の前半では、学歴フィルターによって周りからの目が変わるのか不安に感じている方を対象に、塾講師として働いてきた筆者の体験を交えて塾での様子をご紹介します。
そして後半では、学歴に自信がない人も、逆に有名大学を出た高学歴の人もそれぞれが強みを活かし、塾で活躍するためにすべきことを解説します。
厄介なのは意外にも職員同士!元講師が感じた学歴フィルター
はじめに、筆者が塾で働いて実際に感じた周りからの反応を簡単にご紹介します。
立場が違えば講師を見る目も変わるので、以下では生徒・保護者・そして同じ教室内で働く他の講師や教室長といった3つの立場の人たちに分けて書きました。
生徒の反応
生徒には学歴を話せない?
筆者は複数の塾で勤務した経験をもちますが、どの塾も生徒にはあまり積極的に自分の在籍大学・出身大学を明かさないように言われていました。
そのため、生徒にはそもそも学歴を話さないまま指導を終えることもよくあります。
とはいえ、レギュラー担当している生徒の場合は会話の中で大学の話題が登場することもありますし、生徒のモチベーションアップのために講師自身の経験を語らざるを得ないこともありました。
実際の生徒の反応
さて、気になる生徒の反応ですがこの時点で既に信頼関係が出来上がっているため、学歴を明かしてもその後の指導に支障はなく、意欲的に授業を受け続けてくれました。
それは筆者の出身大学が国立大学だからだろうと思われるかもしれませんが、筆者の塾の友人でそれほど難度の高くない私立大学の講師は、同じく生徒と十分に信頼関係を築いた上で学歴について話し、むしろ勉強が苦手だった立場から生徒に共感を示して人気でした。
保護者の反応
次は保護者の反応をご紹介します。
保護者と話す機会ってあるの?
保護者と話す機会があるのかと身構える人もいそうですが、実はそれほど多くありません。
筆者の場合、生徒だけでなく保護者という顧客のニーズを把握しておきたかったという気持ちがあったため、塾の三者面談に積極的に参加していただけです。
基本的には、講師の学歴は生徒経由で保護者に伝わると考えておけばよいでしょう。
講師の学歴については、むやみに教えてしまうと生徒だけでなく保護者からも偏見をもたれる場合があるので、やはり生徒や家庭との信頼関係なくして学歴を明かすのはおすすめできません。
実際の保護者の反応
保護者についても反応は生徒と同様の反応で、日頃から親身になって一生懸命指導をしていればそれは保護者にきちんと伝わっている場合がほとんどで、三者面談でも真剣に話を聴いてもらえました。
生徒にも保護者にも当てはまることですが、講師としての仕事に真剣に取り組んでいれば、学歴の情報はプラスに働くと考えています。
他の講師の反応
筆者の勤務していた塾は立地上、8割程度が同じ国立大学の学生で構成されていたので、他の大学の講師は少数派でした。
講師どうしは直接勉強を教わる関係ではありませんから、生徒や保護者に比べて学歴フィルターの懸念は少なそうですよね。
しかし、筆者の塾ではほとんどの講師が学歴による差別もなく平和に働いていた中でごく稀に攻撃的な講師がいました。
そこまで難度の高くない私立大学の学生であったその講師は、ことあるごとに口実を作って国立大学を貶していました。
とはいえこのようなケースはほんの一握りですから、講師同士で学歴による差別はないと考えて問題ありません。
教室長の反応
教室長は講師全体をとりまとめ、どの生徒にどの講師を割り当てるかを考えるいわば監督のようなポジションです。
塾に通う生徒の学力レベルは様々ですから、講師に求める学歴もバリエーション豊かな方が喜ばれます。
そのため、教室長の視点からみればどこの大学だからといって偏見をもつようなことはなく、そのときの講師バランスに応じて採用する人材を調整しているので学歴フィルターはやはり気にしなくてよいでしょう。
パターン別・塾講師が力を発揮するための必勝法
ここからは、学歴をコンプレックスに感じることなく講師として仕事を成功させるための秘訣をご紹介します。
パターン1. 学歴に自信がなくても塾講師は務まる!
筆者の体験でもふれたように、有名大学出身でなくても生徒から大人気の講師は一定数います。
その秘密は、単純な学力だけでは測れない塾講師としての立ち回り方にありました。
共感力
そもそも学習塾に通う生徒、なかでも学校の補習として塾を利用している子どもは、勉強に対してかなり苦手意識を抱いています。
そんな生徒が、難しい問題を鮮やかに解けるような先生を求めているかといえば違いますよね。
勉強ができるようになりたいという気持ちはあっても、まずは勉強が苦手な自分の気持ちをわかって欲しいと考えている生徒は大勢います。
学歴に自信のない先生は、ある程度生徒と接して信頼関係が築けたらあえて自分の弱みをさらけ出し、自分の体験を授業に織り交ぜれば生徒は自分と似た境遇の先生がいて安心できます。
教えるだけが仕事じゃない!話を聞いてくれる先生は貴重な存在
塾講師の仕事は、勉強をわかりやすく教えることだけではありません。
生徒の話にきちんと耳を傾ける先生や、生徒が自分の気持ちを話せるような雰囲気づくりができる先生は、高学歴の先生よりも生徒から必要とされることが多くあります。
パターン2.高学歴の講師が目指しやすい講師像
一方、高学歴であれば最初から塾講師として活躍できるかというとそんなことはありません。
なぜなら自分の学力が高いことと人に教えることは全く違うからです。
さらに、勉強する意味を生徒に考えさせたり、心が折れそうな生徒のモチベーションを上げたりするコミュニケーションスキルも時には必要となります。
高学歴の講師は、勉強が苦手な生徒の心情を汲み取るのが比較的難しく感じる傾向にあります。
もちろん高学歴でも合格に至るまでの道のりの中で苦労した点が多々あることと思いますが、もっと根本的な部分で勉強に手が付けられない生徒もいます。
受験で培った自分の得意を活かしつつ、勉強が苦手な生徒の気持ちもきちんと理解できるような講師になれば、大変魅力的な先生になれることでしょう。
まとめ
今回は、塾講師になろうかと考えている人が気にしがちな学歴フィルターについて解説してきました。
筆者自身が生徒や保護者と接した経験や、周りの講師を観察して感じた点からも学歴フィルターなどまったく気にする必要はないといえます。
生徒に対しても、日頃から真剣に授業をして十分に信頼関係を作っておけば、高学歴も低学歴も講師としての武器にできます。
正しい方向性で十分に努力をして有名大学に合格した実績も、勉強が苦手で苦労してきた経験も、同じくらい価値のあるみなさんの財産です。
恐れず塾講師の世界に飛び込んでみてください。
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