
英語の面白い教え方の基本事項3つ

まずレベル把握をする

学習計画を立てる
「これから文法を3ヶ月でやって、そこからまず簡単な長文に入ります。
その後、進捗を見つつ今からだいたい8ヶ月後には共通テストの過去問をやってみましょう」
などの学習計画を立てることが考えられます。
また例えば、「基礎文法はある程度理解できている中学2年生」の場合、
「理解のあやしい文法だけ今から1、2ヶ月かけて確認して、その後はたくさん長文に取り組んでいきましょう。高校受験過去問には5ヶ月後から少しずつ触れていきましょう」
といった学習計画を立てることが考えられるでしょう。
「自分の現在位置と目標地点がわかる」ことで、学習に「理解が進んでいる感」や「達成感」が生まれ、「面白い」と思えることにつながります。
補足
ちなみに、上の例では取り上げませんでしたが、英語学習において単語の学習は何よりも大切です。
『ターゲット』『シス単』『DUO』などさまざまな単語帳がありますが、レベル感が適切で生徒さんが一番やりやすいものをやることをおすすめします。
私自身は、生徒さんに「やっていて一番ストレスを感じにくいもの」を選択することをおすすめしています。
褒める
わからないところ・なかなか理解できていないところは、何度でも穏やかに教える
できていないところは講師の心の中で把握するだけにとどめ、できているところに着目して積極的に声かけをする
「褒められる」ことは何歳になっても嬉しいものです。
その嬉しさが、「理解が進んでいる感」「達成感」にもつながり、「英語の学習は面白い」と思える布石になっていきます。
英語を面白く教える、おすすめのやり方3選

文法に時間をかけすぎない
具体的な例文やイメージしやすい訳を用いる
「できるだけ具体的で生徒さんにとってイメージしやすい例文や訳」
を用いるか自作し、その英文をイメージに落とし込んでもらうようにしましょう。
例えば「不定詞」を説明するとき、サッカーが好きな生徒さんであれば、以下のような例文であれば親しみを持って聞くことができるのではないでしょうか。
To play soccer is fun.
(〜すること、名詞的用法)
I want to have more time to play soccer.
(〜するための、形容詞的用法)
I finished my homework early to play soccer.
(〜するために、副詞的用法)
また、itやthemなどの代名詞が多く出てくると混乱する生徒さんも多くいらっしゃいます。
その場合、それらの代名詞が具体的に何を表しているかを、”生徒さんに質問しながら”確認していくことで「より具体的なイメージ」を持ってもらうことができます。
長く、難しい文章や問題になればなるほど、「頭の中にその文章の状況がイメージできているか」というのは大切なスキルになってきます。
またさらに、「頭の中に状況・情景をイメージできる」ということは、文学を楽しむ重要な要素のひとつです。
このスキルが磨かれることで、「文章を読むことを楽しむ」「文章を読むことを面白がる」ことにつながっていくと思います。
難易度の高い文法の理解を急がない
①文法学習
基礎文法の理解はしっかりしてもらい(深い理解)、難しめの文法についてはほとんど聞くだけ(浅い理解)にしてもらって、1〜3ヶ月で文法学習を終える
②長文学習
その後、簡単な長文学習に移る。長文を読み解く中で、基礎文法について細かく確認し定着を図る(基礎文法の完全な定着を目指す)。
基礎文法が定着すれば、長文中に出てくる難しめの文法についても具体的に解説していく(難しめの文法の「深い理解」を目指す)。
「基礎文法」「難しめの文法」とは、具体的には以下のようなものを指しています。
・「基礎文法」:"現在形、過去形、未来形"、"受動態"、"助動詞"、"比較"、"不定詞"など
・「難しめの文法」:"現在完了形"、"関係代名詞"、"分詞構文"、"仮定法過去"など
「基礎文法」は、どのような英語の文章を読む際にも必須であり、まずしっかりと理解する必要があります。
しかし、「基礎文法」の上に「難しめの文法」を一気に詰め込んで、ちゃんと理解するのは至難の業です。
私自身の経験から言うと、これまでに「英文法の知識がない状態」から英語学習を始めて、「難しめの文法」まで一気にきちんと理解することができた生徒さんは見たことがありません。
「難しめの文法」については、文法学習では理屈を理解してもらうだけにとどめて、「基礎文法」の理解が十分になった後、長文学習で出てきた際に”何度か繰り返し”説明する中で、理解度を高めていってもらうことをおすすめいたします。
そうすることで、生徒さんが「ひとつひとつ理解できていっている感」を得ることができ、また、生徒さん自身が
「自分は英文法の中で◯◯と◯◯はある程度分かっている。これから学習していかないといけないのは△△や△△だな」
と自己把握することができます。
学習を面白くするために大切なのは「自分の力で進んでいる感覚」だと思います。
生徒さん自身が、自分の現在位置、目標地点を把握できることで、一歩一歩「英語を面白く学ぶ」ことにつながっていくでしょう。
まとめ
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