この記事で分かる事
● 高校生相手の塾講師の難しさ
● 塾講師に求められる能力
● 高校生相手のやりがい
悩んでいる方の参考になれば幸いです。
①教える科目の難易度が上がる
②大学受験のプレッシャーがかかる
③小中学生より大人な分、悩み相談や進路相談の内容が深くなる傾向にある
順番に解説していきます。
①教える科目の難易度が上がる
・ハイレベルな生徒をたくさん担当することは避ける
・たくさん担当する場合、同科目の授業を担当し授業準備を使いまわせるようにする
などで対処が可能な場合があります。
もしくはあらかじめ塾長に、
「今後レベルアップのために努力していくつもりですが、自分はまだ東大京大レベルの大学受験指導に自信がないので、しばらくはGMARCH、関関同立レベルまでの生徒さんを担当させていただいてもよろしいですか」
と頼んでおくことも対応のひとつとして考えられます。
無理に高いレベルの大学受験指導を受け持つと、分かりやすい指導ができなくて「講師は焦って」しまいますし、「生徒さんはうまく理解が進まない」という悪循環を生んでしまいます。
塾講師としての経験を積んでいく中で、必ず学力・指導力のスキルアップはしていけるので、焦りすぎずに取り組むことをおすすめします。
②大学受験のプレッシャーがかかる
大学受験のプレッシャーに「動じない」ための方法
①大学受験直前期よりも前に生徒さんとの信頼関係をつくる
信頼関係をつくることで、こまめに相談してくれるようになり、プレッシャーやストレスを発散できる機会を設けることができます。 また、講師自身のストレス対処法、プレッシャー対処法などを伝えることもできます。 生徒さんが相談してくれたときには、「肯定的な声かけ」を全力で意識して、「自分ならできる」と少しでも思ってもらえるようにしましょう。 それがプレッシャーへのバリアになります。②進路相談をできるだけ早めにしっかりと行なっておく
大学受験の目的が「大学合格」だと思ってはいませんでしょうか? 私はそうは考えません。 大学受験は、「生徒さんがやりたいことをやるための通過点」だと思っています。 ですので、大学の知名度や偏差値の高さよりも、「そこで何ができるか」が大切だと考えています。 私が生徒さんと進路のお話をするときには、上記のスタンスをお伝えした上で、生徒さんが興味を持てそうな分野を一緒に探し、時には大学探しも授業中に一緒にしています。 「偏差値の高いA大学に行かなければ!」ではなく、「△△をしたいから、A大学やB大学、C大学が候補になるなぁ」という気持ちで受験に望むことで、かなりプレッシャーを軽減することができます。③これまでにしてきた指導、その時できる指導を堅実に行なう
直前期だからと慌てて難易度の高い問題に挑戦させたり、課題の量を急に増やしたりすることはおすすめしません。 勉強というものは、基礎知識を前提に応用が積み上げられています。なので、どこまでいっても一歩一歩しか進めないものです。 直前期に慌ててやり方を変えるよりは、それまでの学習を堅実に進めていくことをおすすめします。 また、課題を急に増やすとバーンアウト(燃え尽き症候群)になる可能性が高いので、課題を増やす場合にも、・1週間に50単語暗記をまず60単語暗記にしてみる
・もっと増やせそうなら生徒さんにどれくらいいけそうか聞いて増やしていく
という対応を取ることをおすすめします。
④合格不合格は生徒さんの努力の結果だということを忘れない
塾講師の仕事は、 「生徒さんの努力の方向を正しいものに修正すること」 「生徒さんのモチベーションを高めること」です。 それ以外の部分でたくさんの時間をかけても、合否を左右することにはなりません。 生徒さんの合否を自分だけの責任であると感じるのはやめましょう。 生徒さんの努力+自分の指導スキルの結果が合否として現れます。 望ましくない結果が出た場合は、「分かりやすい指導法」や「生徒さんのモチベーションを高めるコミュニケーション術」を工夫していきましょう。③小中学生より大人な分、悩み相談や進路相談の内容が深くなる
・家族関係の悩み
・メンタル面での悩み
・大学でやりたいことが何も思い浮かばないという悩み
・進路について考えていきたくても何も思いつかないという悩み
など、なかなかすぐには答えられない相談が多くあります。
そういった相談を受けたときに、「塾講師として”答え”を提供しないと」とは決して思わないでください。
高校生ともなると、「自分ももうある程度大人である」という自覚があります。
ですので、そういった悩みに対して、「そういうときはこうしたらいいよ」「それは考えていくしかないよ」のような紋切り型の返しや、深く考えていない返事を返してしまうと信頼関係が崩れてしまいます。
ですので、そういった相談をされたときには、ぜひ
「一緒に考えていく」
「質問をして、生徒さんの思いを細かく読み取って整理していく」
スタンスで向き合うことをおすすめします。
とはいえ質問攻めだと尋問のようになってしまうので、たまに自分の経験なども挟みつつ話していくことがおすすめです。
高校生相手の塾講師は、小中学生相手の塾講師より簡単だ、と思う部分もあります。
それは、高校生はだいたいの場合、「勉強の必要性への自覚がある」という点です。
小中学生だと、「なんで勉強するの」「したくない」と言う子も多いですが、さすがに高校生になるとそういった生徒はかなり少なくなります。
「勉強したくない」「勉強できない」場合でも、「しなきゃいけないんだろうなというのはわかってるんですけどね...」という人が多くなります。
その場合には、勉強する動機探し(大学でどういったことをしてみたいか)からしていけばいいので、「まったく勉強に興味がない」「勉強をしようという意欲もない」という場合よりは取り組みやすいと思います。
以上、述べてきたように、高校生相手の塾講師には「難しさ」もありますが、「やりがい」もあります。
もしあなたが教える仕事や学問に関わる仕事に興味があるのであれば、塾講師はやりがいの感じられる仕事のひとつだと思います。
私自身、現役の塾講師として、「生徒さんの悩みにしっかりと向き合えること」「学問を楽しめるようになっていく姿を見ることができること」に、とても大きなやりがい・楽しさを見出しています。
あなたが塾講師をされる際には、ぜひ上記の対応方法などを参考にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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