英語リスニングの「聞き流し」を効果的な勉強法にする方法4選

「英語を聞き流す」というリスニング学習法が昔からありますが、この学習法の効果は実際どれくらいのものなのでしょうか? 結論からお伝えすると、聞き流している英語をまったく理解できておらず、ただ「聞き流す“だけ”」の状態であるならば、英語力やリスニング力の向上はほとんど期待できません。 少しでも聞き取れているのであれば、「耳を英語に慣らす」という意味では多少効果があると思いますが、より大きな効果を得るためには、「聞き流し」という受動的な学習だけでなく、「能動的な学習」も必要です。
この記事で分かる事
● リスニングにおける「聞き流し」の効果について ● 「聞き流し」を効果的な勉強法にする方法4選
現役英会話講師厳選の方法を解説していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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効果的なリスニング聞き流し勉強法4選

「聞き流し」を意味のある勉強にするためには、大切ないくつかの要素があります。 この章では、「能動的な学習」をサポートする方法、「能動的な学習」の具体的な取り組み方について、お伝えします。

聞き流しに集中できる環境で取り組む

まず1つ目のおすすめ勉強法は、「聞き流しに集中できる環境で取り組むこと」です。 「聞き流し」に取り組む時に、本を読んだり、頭を使う作業をしていませんでしょうか? 「聞き流し」を行なっているときに別のことに頭を使っていて、耳が英語音声に集中できていない状態では、「聞き流し」の学習効果は期待できません。 「聞き流し」を行なう際には、「耳が英語音声に集中できる」環境で行なうことが大切です。 例えば、電車での移動中や、頭を使わないタイプの家事や掃除をしながら、英語音声の聞き取りに耳を集中させることで、英語を聞き取る力(リスニング力)の向上が期待できます。 「英語を聞き取る」というのは頭を使う処理になるので、「聞き流し」中には、英語音声の聞き取りに集中できる環境を整えることが大切です。

60%〜80%は理解できるリスニング音源を使用する

次におすすめの勉強法は、「60%〜80%は理解できるリスニング音源を使用すること」です。 電車移動中や、家事などをしながら「聞き流し」をしているときは、分からない箇所があっても、その場で調べて確認をしたりメモを取ることがむずかしいと思います。 ですので、「聞き流し」をする音源のレベルとして、「自分がすでに60%〜80%は聞き取れる」ような音源を選ぶことをおすすめします。 例えば、英検5級のリスニング音声から「聞き流し」をし始め、5級のリスニングが90%〜100%割聞き取れるようになった段階で、英検4級、英検3級...とレベルを上げていくことをおすすめします。 聞き流しながら理解するためには、自分にとって少しレベルが低いと感じるくらいのレベル感が、学習効率のためにはちょうど良いといえます。 もし、英検5級のリスニングでもレベルが高いと感じる場合には、再生速度を0.75倍にする、0.5倍にする、などの調節をして、まずはゆっくりの音声を聞き取れるようになっていきましょう。 反対に、「英検2級のリスニング音声もある程度聞き取れるな」といったレベル感の方は、TEDの動画やBBCニュースの動画などから、自分の興味あるものを聞いてみましょう。 どちらもYoutubeであれば、英語字幕をつけることができますので、自分の聞き取りが合っているか、チェックをすることもできます。
参考: ● 5級の過去問・対策 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_5/solutions.html ● TED Youtube https://www.youtube.com/c/TED/videos ● BBC Learning English - 6 Minute English https://www.bbc.co.uk/learningenglish/telugu/features/6-minute-english

聞き流した言葉や文章を後から確認する

3つ目のおすすめ勉強法は、「聞き逃した言葉や文章を後から確認すること」です。 「聞き流し」の学習をされている方のなかには、 「聞き流すことは続けているのだけれど、後からの確認や復習はしていない」 という方も少なくありません。 ですが、リスニングも他の学習と同じく、「復習が圧倒的に大切」です。 ですので、「聞き流し」を効果的な学習法にしたい方は、ぜひ以下のような手順で学習を行なっていただくことをおすすめします。

能動的な「聞き流し」学習法

①:「聞き流し」を行なう (電車移動、家事中などに) ②:聞き流した音源の原稿を読み、 「どこが聞き取れていたか」 「どこが聞き取れていなかったか」 チェックする ③:自分で原稿を何度か読んでみる (意味を理解しながら読めるようになるまで) ④:再度「聞き流し」を行なう (1度目より多くの単語・文章を聞き取れるように集中して聞く)
また、この学習の③のところで、「シャドーイング」という学習を取り入れると、さらに効果的な学習法となります。 「シャドーイング」については、以下で詳しく説明いたします。

復習時にシャドーイングをする

4つ目のおすすめ学習法は、「復習時にシャドーイングをする」です。 「シャドーイング」とは、「英語音声を追いかけるように、自分も同じ英文を読みあげていく」という英語の学習法です。 具体的には、以下のような方法で行ないます。
①:原稿や字幕を見ながら、英語音声を流し、音声の後を追うように話す (滑らかに追いかけられるようになるまで、何度か繰り返す) ②:一文ごとや段落ごとに区切って、 原稿を見ずに英語音声を追いかけながら話す ③:まったく原稿を見ずに英語音声を追いかけながら話す
(①だけでも効果はありますが、②、③まで取り組むとより高い効果が期待できます) リスニングができるようになるためには、「英単語の発音を知ること」「英語のリズムに慣れること」が必要不可欠です。 この「シャドーイング」は、元の音声をよく聞いて、その発音やリズムを真似して読むことで「英単語の発音を知ること」ができますし、イントネーション(音の強弱)を知り「英語のリズムに慣れること」にもつながります。 もともとは通訳者養成学校などで取り入れられていた学習法とのことで、現在も多くの英語学習者が取り組むこの「シャドーイング」、その効果は折り紙付きと言えるでしょう。 筆者自身、この学習法を行なうことで、「英語のリスニング力が向上し、発音が改善する」といった効果を体験しました。 この勉強法を行なうことで、リスニング力向上だけでなく、「英語を口に出す」ことにも慣れることができます。 せっかくリスニングの学習をしているのであれば、一石二鳥なこの「シャドーイング」という学習法も、ぜひ取り入れてみてください。
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「聞き流し」を適切に活用して、リスニングを上達させていこう!

「聞き流し」を効果的なリスニング学習法にするためには、「環境を整えること」「適切な教材を使うこと」「見直し、復習をしっかりと行なうこと」が肝要です。 英語の「聞き流し」は、「効果がない」と言われることもありますが、やり方を間違えなければ決してそんなことはありません。 英語を聞き流す”だけ”になってしまわないように、この記事の情報を参考にしながら、あなたの「聞き流し」学習法をぜひ再チェックしてみてください。 そして、適切な学習法を活用してリスニング力を向上させることで、あなたの目標に着実に近づいていきましょう。
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この記事を書いた人
Kazuki.N
家庭教師 塾講師
プロフィール

大学卒業後、メーカー海外事業部やゲストハウスなどで経験を積んだ後、2018年〜個別指導英語講師として勤務。 これまでに中学生・高校生・社会人といった幅広い年齢層に大学受験、TOEIC、英検指導などを行う。

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