塾講師・理系担当の先生向け「小4算数 ⑧四角形」の指導方法

こちらの連載記事では、小中学生の算数・数学指導における各単元の要点や注意点等について、例題を交えつつ、詳しく解説していきます。 生徒が間違えやすい問題や勘違いの仕方を予め把握し、予防線を張りながら指導することにより、分かりやすいだけでなく、最短ルートで成績UPに繋げることが可能になります。 塾の授業は、学校の授業と比べ、対面で指導できる時間が非常に短いため、限られた時間の中で効率よく学習内容を定着させることが求められます。 そこで、今回は、大手進学塾の理系講師として10年以上の指導経験を持つ筆者が、その過程で培ったノウハウや知識を紹介しますので、これから算数・数学を担当される先生方は、是非、参考にしてみてください。
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塾での理系指導・小4算数「角の大きさ」編

当連載記事では、特筆事項のない単元を除き、原則「1記事につき1単元」を目安に、小学4年生から中学3年生までの学習内容を網羅していく予定です。 今回は、小学4年生の第8回ということで小4算数「四角形(台形・平行四辺形・ひし形・長方形・正方形・対角線・性質)」を取り扱います。(「8.垂直と平行」は特筆事項が少ないため、割愛致します)
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小4算数 「四角形」の出題パターン

では、さっそく「四角形」の代表的な出題パターンを見ていきましょう。
① 選択問題・四角形の名称を答える問題 ② 角度・辺の長さ ③ 作図
出題パターンは、大きく分けて上記の3つあり、各パターンにおける例題と補足事項は以下の通りです。

① 選択問題・四角形の名称を答える問題

1つ目の「選択問題・四角形の名称を答える問題」は、台形、平行四辺形、ひし形、長方形、正方形、5つの四角形を識別することが目的となる問題です。 小学4年生の算数では、3年生で習った長方形、正方形に加え、新たに台形、平行四辺形、ひし形について学習をしていきます。 これらの問題は、各四角形の定義・性質に基づき解答することが意図されていますが、実際のところ、定義や性質を言葉で説明できなくても、「感覚的」に解けてしまう問題でもあります。 あまり、つまづくところではありませんが、定義・性質の理解は、中学2年生の「証明」に関連する重要度の高い分野ですので、しっかり暗記させることが望ましいと言えるでしょう。

② 角度・辺の長さ

2つ目の「角度・辺の長さ」は、文字通り、図を見て角の大きさや線分・辺の長さを解答する問題です。 1つ目の「選択問題・四角形の名称を答える問題」と同じく、これらの問題も「各四角形の定義・性質」をきちんと理解した上で、解答することが意図されていますが、「見た目」で判断している生徒も少なくありません。 特に、四角形の分野で出題される角度・辺の長さの問題は、計算を必要としない問題が多いため、このような「曖昧な理解でも正解してしまう」という現象が起こりやすくなります。 定義・性質の理解度をきちんと把握するためには、「なぜ同じ長さになるのか」「なぜ、対角線が等しいと言えるのか」等、子供たちに説明させる等の工夫が求められます。

③ 作図

3つ目の「作図」は、指定された四角形を分度器、コンパス、定規で作図する問題です。 分度器を用いた基本的な作図方法はすでに学習済みですので、あまりつまづくことはありませんが、問題によっては、「分度器を使わずに(コンパスを使用して)作図しなさい」という問題もあるので注意が必要です。
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指導上のポイントと注意点

次に「四角形」を指導する上でのポイントや注意点等について解説していきます。 小学4年生の四角形分野では、出題パターンでもふれたように、各四角形の定義・性質を完璧に覚えていなくても「なんとなくで解けてしまう問題」が非常に多いことが特徴です。 そのため、特に苦手意識を持つことなく、サラッと通過してしまうケースが少なくないのですが、こうした学習習慣を積み重ねていくと、中学数学で、大変な苦労を強いられる可能性が非常に高くなります。 よって、小学4年生に四角形を指導する際は、単に問題を解かせるだけでなく、各四角形の定義・性質を暗唱できるレベルまで、理解を深められるような工夫を施すことが非常に重要です。 具体的な方法を以下3つの項目に従い、解説していきますので、是非、参考にしてみてください。
① 四角形の定義・性質について ② 暗記の負荷を減らす工夫 ③ 理解度チェックの方法

① 四角形の定義・性質について

小学4年生で習う四角形の定義・性質は、「対角・対辺or向かい合う辺・角」等の言い回しや表現の違いはあるものの、原則、中学2年生の「証明」で習う項目とほぼ同じです。 小学4年生で学習する各四角形の定義・性質は以下の通りです。
≪台形≫ ・向かい合う1組の辺が平行
≪平行四辺形≫ ・向かい合う2組の辺が平行 ・向かい合う2組の辺の長さが等しい ・向かい合う2組の角の大きさが等しい ・2本の対角線が、それぞれのまん中の点(中点)で交わる
≪ひし形≫ ・4つの辺の長さがすべて等しい ・2本の対角線が、それぞれのまん中の点(中点)で垂直に交わる
≪長方形≫ ・4つの角の大きさがすべて等しい ・2本の対角線の長さが等しく、それぞれのまん中の点(中点)で交わる
≪正方形≫ ・4つの辺の長さがすべて等しい ・4つの角の大きさがすべて等しい ・2本の対角線の長さが等しく、それぞれのまん中の点(中点)で垂直に交わる

② 暗記の負荷を減らす工夫

次に、これらすべての定義・性質を覚えやすくするための方法を1つご紹介致します。 上記の図は、各四角形の定義・性質を「対角線・対辺・対角」の項目に分け、各四角形の関係性を示したものになります。
・「平行四辺形」に「すべての辺の長さが等しい」という特徴が加わると「ひし形」になる ・「平行四辺形」に「2本の対角線の長さが等しい」という特徴が加わると「長方形」になる ・「長方形」と「ひし形」の特徴が合わさると「正方形」になる
等、各四角形の特徴を、1つ1つ切り離して覚えさせるのではなく、横並びで比較させることで、暗記を補助する効果が期待できます。

③理解度チェックの方法

最後に、理解度のチェック方法を解説していきます。 一番、漏れのないチェックの方法としては、先程の図を、空欄穴埋め形式にしてテストをする方法です。 また、上のような表を用意し、該当する性質に○、該当しない性質に×を埋めていくような形式も有効です。 上記、いずれかの方法で各四角形の定義・性質を一度覚えられたら、あとは、角度や辺の長さを問う問題等を解く際に「解答の根拠」を、時折説明させると良いでしょう。 こうした作業は、論理的思考力や逆算思考する力を養うことにも繋がり、「証明問題」の記述力にも大きな影響を与えるため、是非、積極的に実践してみてください。
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まとめ

今回は、小4算数の「四角形」における指導の手順、ポイント及び注意点等について、解説させて頂きました。 次回は、小4算数の「面積(長方形・正方形・複合型)」を取り扱う予定です。 最後まで、本記事を読んでくださり、誠にありがとうございました。
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この記事を書いた人
イトウ
元塾講師

過去に大手進学塾で正社員(室長・エリアマネージャー兼任)として7年間働いておりました。 教育、受験業界に関して、専門的な知識があります。

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