塾講師・理系担当の先生向け「小5算数 ②倍数と約数」の指導方法

こちらの連載記事では、小中学生の算数・数学指導における各単元の要点や注意点等について、例題を交えつつ、詳しく解説していきます。 生徒が間違えやすい問題や勘違いの仕方を予め把握し、予防線を張りながら指導することにより、分かりやすいだけでなく、最短ルートで成績UPに繋げることが可能になります。 塾の授業は、学校の授業と比べ、対面で指導できる時間が非常に短いため、限られた時間の中で効率よく学習内容を定着させることが求められます。 そこで、今回は、大手進学塾の理系講師として10年以上の指導経験を持つ筆者が、その過程で培ったノウハウや知識を紹介しますので、これから算数・数学を担当される先生方は、是非、参考にしてみてください。
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塾での理系指導・小5算数「倍数と約数」編

当連載記事では、特筆事項のない単元を除き、原則「1記事につき1単元」を目安に、小学4年生から中学3年生までの学習内容を網羅していく予定です。 今回は、小学5年生の第2回ということで小5算数「倍数と約数」を取り扱います。
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小5算数 「倍数と約数」の出題パターン

では、さっそく「倍数と約数」の代表的な出題パターンを見ていきましょう。
① 倍数・公倍数・最小公倍数(偶数・奇数) ② 約数・公約数・最大公約数(素数) ③ 文章題
出題パターンは、大きく分けて上記の3つあり、各パターンにおける例題と補足事項は以下の通りです。

① 倍数・公倍数・最小公倍数(偶数・奇数)

例題1 8の倍数を小さい方から3つ答えなさい。 例題2 (3・6・8)の公倍数を小さい方から3つ、最小公倍数も求めなさい。 例題3  1から40までの整数について、①~④にあてはまる数が何個あるかそれぞれ答えなさい。      ①2の倍数 ②3の倍数、③5の倍数 ④2と3の公倍数
小学5年生の算数では、新たに「倍数・公倍数・最小公倍数」について習い始めます。 例題1や2のように、指定された数の倍数、公倍数、最小公倍数を求める問題や、例題3のように特定の範囲の中から、該当する倍数の数を問われる問題などがあります。 基本的には、かけ算の延長上にある学習分野ですので、それほど難解というわけではありませんが、問題文の指示を読み飛ばすことによるミスが起こりやすい点については注意が必要です。 「8の倍数を小さい方から順に3つ」と問われているのに、「16・24・32」と解答してしまったり、答える順番を逆にしてしまったりすることがよくあるので、細かなミスがないか常にチェックするよう心がけましょう。 また、倍数について学習する際は、「偶数・奇数」の概念について習うと同時に、「規則性のある倍数」についても学習します。 「各位の数の和が3(9)の倍数なら、その数も3(9)の倍数である」は、その代表的な例ですので、各数字の倍数の見分け方などについても触れておくとよいでしょう。

② 約数・公約数・最大公約数(素数)

 例題1 48の約数を小さい方から順にすべて答えなさい。  例題2 (12・36・60)の公約数をすべて答え、最大公約数も求めなさい。
2つ目の出題パターンは、「約数・公約数・最大公約数」に関連する問題です。 指定された数の約数、公約数、最大公約数を答える問題が中心で、「素数」の概念についても学習します。 特に素数は「素因数分解」を教える上で必要不可欠な知識となるため、自分の言葉できちんと説明できる程度まで理解をさせておくことを推奨します。

③ 文章題

最後、3つ目の出題パターンは倍数と約数に関連した文章題です。 文章題は、内容・パターン含め多岐に渡りますが、ここでは代表的な文章題を4つご紹介致します。 例題1 同じ大きさの長方形を並べ、正方形をつくる問題 例題2 正方形から、複数の長方形(合同)へ分割する問題 例題3 直線または周上に、等間隔で木や旗を立てる問題
例題4 複数のバスや電車が、同時に出発する時刻を求める問題 A駅から上りの電車は8分ごと、下りの電車は6分ごとに発車します。始発電車は,上り、下り、 どちらも午前7時です。以下の問いに答えなさい。 ① 始発電車の次に、上りと下りの電車が同時に発車するのは、午前何時何分ですか。 ② 正午までに、上りと下りの電車は何回同時に発車しますか。
他にも、「アメやガムを配布する問題」など文章題のバリエーションは多々ありますが、上記に示す①~④をきちんと解けるようであれば、基礎レベルとしては十分です。 但し、文章題においても指示を読み飛ばしたり、カウント忘れたり(例題4②:午前7時の出発を含めない等)することはよくあるので、ミスが多い生徒には注意喚起するようにしましょう。
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指導上のポイントと注意点

では、次に「倍数と約数」を指導する上でのポイントや注意点等について解説していきます。
① 倍数の指導ポイント ② 約数の指導ポイント ③ 文章題の指導ポイント

① 倍数の指導ポイント

倍数指導時のポイントは、公倍数、最小公倍数の見つけ方をきちんと習得させることです。 基本的な教え方としては、大きい方の数の倍数から、残りの数の倍数になっている数を探すという手法が一般的です。 例えば、2・3・7の公倍数であれば、7の倍数(7、14、21、28、35、42…)を考え、その中から、2と3の倍数になっている数を見つけるということです。 地道で面倒なやり方ですが、かけ算とわり算さえできれば誰でもできる解き方ですので、導入時にお勧めです。

② 小数のわり算の指導ポイント

約数に関しても、倍数同様、公約数・最大公約数の見つけ方が指導のポイントになります。 特に約数は、「もれがないように、約数をすべて求めること」がとても重要です。 例えば、24の約数を考えるとき、「24÷1、24÷2、24÷3」と小さい数から順に割り切れる数、つまり「約数」を探していくことはできますが、対象の数が大きくなるとミスや漏れが起こりやすくなります。 計算ミスや漏れを防ぐためには、約数の性質を上手く利用し、一回のわり算で「2つの約数」を見つけられるということを教え、さらに簡易な表でまとめさせると効果的です。 ちなみに、最小公倍数・最大公約数の見つけ方に関しては、素因数分解を用いた方法もあります。 ただ、この解き方については、中学受験でもしない限り「知っていたら便利かも」程度ですので、スルーしてもまったく問題ありません。 素因数分解については中3の平方根で習うため、できるに越したことはないものの、教えることで返って負担が増すくらいなら扱わない方が良いので、生徒の学習状況に応じ適宜判断してください。

③ 文章題の指導ポイント

文章題を指導する時のポイントは、最初に「倍数に関する問題なのか、約数に関する問題なのか」きちんと判断させることが重要になります。 文章題が苦手な生徒には、求める値が「増えていくイメージ」なのか「分けていくイメージ」なのか、感覚的で構わないので掴ませてあげると良いでしょう。 例えば、長方形をならべて、正方形をつくる問題であれば、「つくる正方形の1辺の長さは、長方形をならべる数に応じて増えていく=増えるイメージ」ため「倍数の問題」と予想することができます。 同様に、1つの正方形から、同じ大きさの長方形に切り分ける問題であれば、もともと1辺の長さが指定されているため、「切り分ける長方形は、正方形の1辺の長さより小さい=分けるイメージ」として、「約数の問題」として判断できるようになります。 判断さえできれば、あとは「公倍数・公約数」「最小公倍数・最大公約数」を見つけるのみです。 自身で判断できるようになるまで、何度か練習を重ねると良いでしょう。
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まとめ

今回は、小5算数の「2.倍数と約数」における指導の手順、ポイント及び注意点等について、解説させて頂きました。 次回は、引き続き小学5年生で、「3.分数のたし算・ひき算」を扱う予定です。 最後まで本記事を読んでくださり、誠にありがとうございました。
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この記事を書いた人
イトウ
元塾講師

過去に大手進学塾で正社員(室長・エリアマネージャー兼任)として7年間働いておりました。 教育、受験業界に関して、専門的な知識があります。

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