・保護者や講師がまず考えること
・子供が勉強したくない理由
・やる気が出ない子供をやる気にさせる方法
・保護者や講師がしてはいけないこと
を解説します。
保護者だけでなく、やる気のない生徒さんに困っている塾講師や家庭教師の方にも役立つ内容となっています。ぜひ、参考にしてください。
親や塾講師、家庭教師がまず考えること
「勉強しなさいといくら言っても聞かない」 「勉強にやる気が出ていない」 など、子供が中学生になると、子供の勉強に関する悩みも多くなってきます。 そこで親や塾講師、家庭教師がまず考えることは、子供に勉強をさせたい理由です。 子供に勉強をさせたい理由はさまざまですが、子供に対するメッセージに一貫性を持たせるためにも、子供に勉強をさせたい理由を常に考えておくことが大切です。 親や塾講師、家庭教師が子供に対して言うことがコロコロ変わると、子供は大人に対する信用を失います。子供の勉強に対して、自分の中にブレない軸を持って言葉をかけてください。 また勉強は本人次第。結局、親や塾講師、家庭教師が子供に勉強させることはできません。 では、親や塾講師、家庭教師にできることはないのかというとそうではありません。それは、子供を信頼し見守ることです。 「勉強しなさい」と言うよりも、まずは子供との信頼関係を築くことを大切にしましょう。信頼関係を築くためには子供の気持ちを常に思いやり、親や塾講師、家庭教師の気持ちを一方的に押し付けないことです。 子供がストレスを感じているときや疲れているときは、勉強の話題を口にしないなどの配慮も必要です。 できないことよりもできたことに目を向けて、子供を認めるようにしましょう。子供は認められることでやる気が出ます。 以上のことを頭に入れて、中学生の子供に勉強のやる気を出させるように働きかけていきましょう。中学生が勉強したくない理由は?
まず、子供が勉強したくない理由を考えてみます。 中学生になると、小学生のころと比べて生活環境は一変し、交友関係も広がります。思春期に入り、子供が考えていることがわかりづらくなる時期でもあります。 子供によって、勉強したくない理由はさまざま。勉強したくない理由を考え、声のかけ方を考えましょう。シンプルに勉強が嫌い
特に理由がなく勉強が嫌いという子もいます。または、勉強してもわからないなどきっかけがあって勉強が嫌いになることもあります。 また、勉強よりももっと楽しいことがあることも。例えば、部活や友人関係、恋愛に夢中になるなどです。 勉強が嫌いな子にやる気を出させるためには、勉強の楽しさを見つけることがポイント。 達成しやすい小さい目標を立て、やればできるという達成感を与えましょう。学校生活で疲れている
中学生になると授業時間は長くなり、放課後は部活や課外活動で忙しくなります。 また、思春期に突入し、人間関係や恋愛、上下関係などに悩むことも増え、精神的にも疲れが出やすくなります。 肉体的な疲れや精神的な疲れから勉強がおろそかになることも多いでしょう。 疲れている場合は、心と体の調子を整えることをサポートしましょう。 バランスの取れた食生活や規則正しい生活を送り、悩みがある場合はじっくり話を聞いてあげましょう。授業についていけない
中学校は小学校と比べ授業時間は長く、内容は圧倒的に難しくなります。 予習や復習が必要な授業も増え、小学校では勉強ができていた子も一気に勉強ができなくなる子も多くなります。 授業についていけなくなった場合には、子供の気持ちに寄り添い、授業に追いつけるようにサポートしましょう。勉強する習慣がない
やる気の問題ではなく、そもそも勉強の習慣がついていないという場合もあります。 勉強する習慣を作るためには、家で勉強できる環境を整えることが大切です。 家では勉強できない、集中できないと思っている子供に、プライベートのスペースを用意したり、気が散りそうなものは置かないなど少しでも勉強する時間を作る配慮をしましょう。勉強のやり方がわからない
勉強しようと思ってもやり方がわからない子もいます。 小学校では、授業を聞いて宿題をするだけでいい成績が取れていた子も、中学校では毎日の予習や復習が必要で定期テストもあり、小学校のころとは違う勉強方法が必要になります。 勉強のやり方がわからない場合は、塾や友達に勉強のやり方を聞くように勧めてみましょう。 また塾へ行き、勉強のやり方を覚えることもおすすめ。塾は勉強を教えるだけでなく、勉強方法も教えてもらえます。反抗期
中学生は反抗期を迎えている子も多いです。反抗期の子は、親の言うことにはとにかく反抗したくなるもの。「勉強しなさい」と言われるとしたくなくなるのです。 反抗期の子には、しつこく「勉強しなさい」ということは逆効果。余計なことを言いすぎるとますます勉強しなくなります。勉強のやる気が出ない中学生をやる気にさせる6つの方法
中学生には、勉強のやる気が出ない理由がさまざまあります。1つの理由だけでなく、多くの理由が重なっていることもよくあります。 中学生が勉強をしたくない理由を考えながらやる気をうまく出すことがポイントです。 ここでは、中学生にやる気を出させる方法を紹介します。自信をつけさせる
「勉強してもいい点が取れない」「勉強してもどうせわからない」と勉強に対する自信がなく勉強のやる気が出ない場合は、勉強への自信がつけば勉強のやる気も上がります。 勉強に対する自信をつけるためには、達成しやすい小さな目標を立てること。学校の小テストなど、少し勉強すれば100点が取れるようなものに集中して勉強させましょう。 また塾講師や家庭教師であれば、比較的簡単な小テストを作り、挑戦させてみるのもいいでしょう。 いい点が取れれば頑張れば結果が出るという経験になり、経験が積み重なれば自信につながります。頑張ったことを褒める
頑張ったことを褒められると子供は喜びます。 テストでいい点をとったときはもちろん褒めて、いい点を取れなかった場合は努力したことを褒めてください。 中学生のやる気を出させるためには、自己肯定感を高めることが大切です。「自分は認められている」「努力を見てくれている」と感じると「次も頑張ろう」と思います。 また、「次も頑張ろうね」などと親や塾講師、家庭教師が先に言わないことも大切。次も頑張ろうとは子供が自分で気づき口にすることに意味があります。 先回りして言うと子供のやる気をそぐ原因になります。勉強の習慣をつける、生活習慣に組み込む
勉強する習慣がない場合は、1日数分でもいいので勉強に関わる時間を作ることです。 いきなり毎日1時間勉強しなさいと言っても続きません。まずは、少しずつ勉強に関わる時間を作りましょう。 勉強を生活習慣に組み込み、逆にこの時間がないと気持ち悪いところまで持っていけると成功と言えます。 次第に勉強時間を増やし、勉強を習慣にすることが大切です。 ただし、理解しておくべきことは勉強時間と勉強量は比例しないことです。ダラダラ5時間勉強するよりも集中して1時間勉強する方が効率も上がります。 勉強時間を目標にするのではなく、勉強量を目標にして、あとは好きなことをしていいというような誘導をしましょう。軽い運動や休憩をさせる
集中力がなくなりやる気が出ない場合は、軽い運動をさせるのもいいでしょう。 人間の集中力は、長時間保てません。軽い運動をして体をほぐすとリラックスでき、再び勉強に向かえるようになります。 長時間の運動は逆に疲れてしまい勉強ができなくなるので、体を軽く動かす程度にしましょう。 また適度に休憩をはさむのもいい方法です。休憩時間には好きなことをしたり、おやつを食べたりしてリフレッシュさせてあげましょう。親がお手本を見せる
子供は思った以上に親の姿を見ています。中学生は、子供から大人に成長する時期なので、周りの大人の姿に影響を受けることが少なからずあります。 例えば、常にスマホを触っているような親に「勉強しなさい」と言われても、「自分も遊んでいるのに、、、。」と思われてしまってはどんな言葉も説得力がありません。 口で言うよりも、親が真面目に読書をしたり勉強したりする姿を見せることが大切です。 資格の勉強や仕事など机に向かう姿を見せ、子供にも声をかければ言葉の説得力も増し勉強しようかなという気持ちにさせます。勉強する環境を整えて見守る
勉強するためには、勉強に適した環境も必要です。子供が勉強しやすいように、部屋や勉強机を片付けることもおすすめです。 勉強机はシンプルに、机の周りにゲームやマンガなど気が散るようなものは置かないようにしましょう。また、自分で机周りを整えさせることも自立を促すために必要です。 例えば、子供が勉強している傍で、親がスマホを触り子供の勉強には無関心な場合、子供は「勉強しても誰も見てくれない」と思うかもしれません。 家が騒がしい、兄弟が邪魔をするなど家で勉強ができないことを親が放置していたら子供は「自分の勉強はどうでもいいんだ」と思うこともあります。 成長したとはいえ、まだ中学生。勉強を見守ってほしい、褒めてほしいという気持ちがあります。 子供のやる気を出させるためには、勉強したらしっかりと見ていることを示すためにも褒めてあげることが大切です。 どうしても集中できない場合は、自宅外で勉強するのもおすすめです。図書館などは静かなので、集中しやすいでしょう。中学生に勉強のやる気を出させるために親がしてはいけないこと
子供にやる気を出させるために、親や講師がしてはいけないこともあります。 次のようなことはしないように注意しましょう。イライラしない
子供の成績でイライラすることもありますが、感情を爆発させないようにしましょう。 親は良い成績を取ってほしいと願いが大きいほど、イライラや心配が大きくなります。 しかし、親の感情を子供にぶつけてはいけません。また、「こんな簡単な問題もわからないの?」「バカ!」など子供の自尊心を傷つけることも言わないようにしましょう。 子供は自尊心を傷つけられると、やる気を失います。勉強しなさいと言わない
子供にきつく勉強しなさいということは逆効果です。中学生の子供は反抗期でもあるので、やりなさいと言われると、逆にやりたくなくなるということもあります。 最近の勉強はどう?など、勉強の様子を間接的に聞いてみましょう。なるべく勉強しなさいをきつく言わないようにしましょう。勉強に過干渉
勉強の進捗や様子を頻繁にチェックすることは、子供にとってストレスになります。 子供の様子をそっと見守ることが一番大切。適切なサポートを心がけましょう。他人と比較する
「○○くんは頑張っているからあなたも頑張りなさい」など、他人と比較することはやめましょう。 子供は常に自分のありのままを受け入れてほしいと思っています。他人と比較すると子供は焦ったり、劣等感を感じたり、自信を無くしたりといいことはありません。 前よりも成績が上がった、前より勉強するようになったなど、これまでの子供と比較し成長を認めることが大切です。中学生にやる気を出させるためには適度なサポートを
中学生は小学校からの生活の変化に戸惑い、思春期という時期も重なり、親の言うことを素直に聞かなくなる時期でもあります。 ただ勉強しなさいといっても逆効果になる場合も。親や塾講師、家庭教師ができることは勉強したくない理由を考え、勉強できる環境を作りサポートすることです。 中学生のやる気を引き出すためには、信頼関係が大切。 明るく声掛けをして、子供が進んで勉強ができるようにサポートしていきましょう。レア求人・スカウトメールの通知を受け取れます!
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