模擬授業の面接って?どんなことをするの?
模擬授業とは、面接官や採用者、先輩塾講師の前で実際に授業を行うことをいいます。 塾講師としての適性を判断するためによく塾の選考で取り入られている手法の一つです。 模擬授業の形は塾によって異なりますが、一般的なのは複数の問題から一つを選び、自ら問題を解き模擬授業で解説する方法です。 解説する問題は、筆記試験で解いた問題の中から選択することもあります。 与えられた問題は文系なら文系、理系なら理系の問題を選べるので、得意科目を選択できます。 問題のレベルは塾の対象生徒に合わせて、例えば、中学生向けの塾の場合は高校入試レベル、高校生向けの場合は共通テストレベルの問題が出題されることが多いでしょう。 もちろん与えられた問題の正答は与えられないため、自分で考える事も試験の一環。 模擬授業の時間は準備に20分程度、授業を行う時間は10分程度のことが多く、面接官を生徒に見立てて授業するように指示されます。模擬授業の方法と準備手法
ここからは、実際に模擬授業をする方法を解説します。 模擬授業のためには準備も必要です。 はじめての場合はとくにしっかりと事前に準備をしましょう。情報収集
模擬授業の形式は公開されていないこともありますが、授業の内容は事前(選考前)に教えてもらえることがほとんどです。 選考案内のメールなどに記載されていることもあるので、見過ごさないようメールは最後までしっかりと確認しましょう。 もし事前に内容を教えてもらえなくても、どのような流れで授業を行えばいいのか、教え方のコツなど出来る限りの情報収集は行っておくようにしてください。 どうしても不安な場合は、模擬授業の内容について塾に聞いてみると意外と答えてくれることも。 しかし、あまりしつこく聞くと、印象が悪くなるので聞ける範囲で聞いてみましょう。模擬授業の練習は時間設定をしよう
模擬授業をどのように行うか、事前の練習は必須です。 どんなに人前に出るのが得意な人でも一度は必ず練習を行うようにしてください。 ポイントとしては、まず授業を導入、本題、まとめに分けてどのように授業をするかを考えてみましょう。 この中でも、導入部分は重要。 人の印象は最初の数分間で決まるため、最初はとくに明るくハキハキとした声で授業をはじめることを心がけましょう。 導入部分でその授業の目的や目標を掲げ、生徒にその日の勉強内容の意識づけをします。 本題は、主に授業の解説部分です。 生徒にどのように伝えるとわかりやすいか、何を板書するかを考えます。とくに重要な部分は生徒に注目させるように工夫します。 まとめでは、導入で掲げた目的や目標を振り返り、生徒の理解を確認するように締めくくります。 ここで大事なのが、それぞれの部分を時間設定し、何分かけて説明するかも考えておくこと。 塾の授業時間は限られていて、延長や持ち越しはほとんどできません。そのため時間内に授業が終わることも重要なポイントです。 模擬授業の練習はスマホでの録画もおすすめです。声の大きさやテンポ、目線や表情をチェックすると、自分では気づかなかったことに気づけます。言いたいことをまとめる
言いたいことはあらかじめまとめておきましょう。 面接官の前に立つと、緊張で頭が真っ白になることがあります。 そのまま模擬授業が終わると結局、重要な点を言い忘れた!ということも。 そのため、あらかじめ言うべきポイントをまとめましょう。 言うべきポイントをまとめるだけでもいいのですが、緊張して忘れそうな場合は言うべきことを細かく決めてセリフのように暗記するのもおすすめです。板書ノートを作る
何も準備しないで板書はできません。 あらかじめどのような板書をするかも考えておきましょう。板書ノートは、実際の板書をイメージしながら作ります。 配色や文字の大きさなどを意識して、生徒が見やすいように工夫しましょう。 実際の板書はできるだけ丁寧に書くことを意識して下さい。 生徒が板書をそのまま写すことを想定して、箇条書きを使う、囲みなどの装飾をするなどを意識することも大切です。 また、模擬授業の際使うのが黒板なのか、ホワイトボードなのかも確認しておくと安心かもしれません。特別に勉強する必要はない
模擬授業は特別に勉強する必要はありません。筆記試験と同じような問題が出題されるので、筆記試験が解けるレベルがあれば問題ありません。 勉強の必要はありませんが、先ほどもまとめたように人前で話をする練習は必要です。 たくさんの人の前で話をする、しかも「教える」という作業は想像以上に緊張します。 スマホで録画しながら、人前で話す練習などもしておくと良いかもしれません。模擬授業で気を付けること
塾講師として重要なことは、生徒に授業内容を理解させること。 しかし、採用試験を受けている人にとって授業は未経験なのでうまくできなくて当然です。 うまく授業をするためには、塾講師として仕事が始まってからしっかりと研修が行われます。 それよりも、大きな声が出る、生徒の気遣いができる、授業をこなす度胸があるなど塾講師としての資質を持っているのかが大切です。 これらをふまえて、模擬授業で気を付けることを紹介します。明るく大きな声で授業する
模擬授業では、明るく大きな声でハキハキを話すことが重要です。 笑顔で挨拶することも忘れないようにしましょう。 生徒にとって講師の印象は大切です。 緊張しているからと言って、仏頂面で模擬授業を行うと、実際の授業でもそうかもしれないといい印象を与えません。 また小さい声では、授業が聞こえにくいこともあります。 特に集団指導塾ではクラス全員に授業が聞こえないといけないので大きな声が出せることは塾講師にとって重要な資質です。生徒役の表情や反応をよく見て話す
生徒の表情や反応をよく見ることも大切です。 生徒の方をしっかりと見ることで、生徒に向かって話している意思が伝わります。 また、生徒の反応を見ると生徒の理解度もわかります。生徒の反応を見ながら授業を進める臨機応変な対応ができるかがポイントです。 模擬授業では、生徒役の面接官に向かって授業をするので生徒の反応を見ることはできませんが、授業中は面接官の方を向き、反応を見るように授業を行いましょう。わかりやすく説明する
解説の方法はできるだけわかりやすく、ちょっと大げさなくらい丁寧に説明しましょう。 中学生、高校生のレベルに合わせて解説する意識を持ちます。 このくらいはわかるだろうと思うかもしれませんが、全くわからないことを前提に説明するように心がけましょう。 身の回りのたとえ話などを織り交ぜながら、生徒が興味を持ちやすいように解説することもポイントです。話すスピードはゆっくり
緊張するとつい早口になってしまいます。 はじめての場合はとくに自分で思っている以上に早口になるものです。 早口になると、何を言っているのか聞き取りにくく、せっかくいい授業をしても台無しになってしまいます。 予定通り授業を進めるために早口になってしまう場合も。 話すスピードは、スマホで録画すると確認できます。「遅すぎるかも」くらいでちょうどいいのでできるだけゆっくりと話すように心がけます。板書に集中しすぎない
板書に集中しすぎて、生徒を置き去りにしないようにしましょう。 板書は丁寧に書かないといけませんが、授業中は生徒への気遣いを忘れてはいけません。 板書の丁寧さよりも生徒に向かって話すことが重要です。 完全にホワイトボードの方を向いてしまわないで、生徒の方を向きながら板書が書けるように練習するのも大切なポイント。 板書の誤字脱字にも気をつけましょう。板書の誤字脱字があまりにも多いと生徒の信頼を失う原因にもなります。 また、ホワイトボードに書くことが初めての場合は、字が小さくなってしまう場合も。字が小さいと見えにくいので字の大きさにも気をつけましょう。まとめ
塾講師の採用試験の一環として取り入れられていることが多い模擬授業。 はじめての模擬授業は緊張してしまうものですが、大切なことは明るくハキハキを生徒の前で授業ができるかです。 最初から完璧な授業ができる人はいません。 塾講師は、他にはない経験ができるアルバイトです。自信を持って模擬授業に臨みましょう!関連記事
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