塾講師バイトによくある悩みとその対処法4つをご紹介
塾講師は、高時給なため人気の高いアルバイトのうちのひとつです。
ですが、塾講師アルバイトとして働いていると、塾講師ならではの悩みにぶつかることも多くあります。
「生徒さんにうまく教えることができない...」
「授業の時間以外の、授業準備などがきつい...」
などの悩みを抱えている塾講師の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「塾講師アルバイトによくある悩みとその対処法4つ」をお伝えいたします。
あなたの悩みを少しでも軽くするために、この記事の情報をご活用いただければ幸いです。
塾講師によくある悩みとその対処法4つ
塾講師によくある悩みとして、以下の4つが挙げられます。
①時間外労働が多い
②生徒とのコミュニケーションが難しい
③生徒にうまく理解してもらえない
④プレッシャーを感じてしまい精神的につらい
ここからは、これら4つの悩みとその対処法について、ひとつずつお伝えいたします。
1.時間外労働が多い
塾講師のアルバイトを始めると最初に気づくことのひとつに、「授業準備などの時間外労働がある」ということがあります。
これは「コマ給制度」の場合になりますが、授業準備や授業後の生徒からの質問などに熱心に取り組みすぎると、時給の発生しない時間に長時間働いていることになってしまいます。
しかし、塾講師として、生徒さんのためにもよりよい授業をしたいのも事実です。
この、「生徒さんのためによい授業をしたい」という思いと、「そのためには授業準備や質問にしっかりと時間をかけなければいけない」という思いのはざまで、塾講師は葛藤することになります。
この悩みの対処法としては、
・授業準備の時間をできるだけ短くしていく
・質問を受ける時間を自分の中で決め、断り文句も考えておく
ということが挙げられます。
授業準備の時間をできるだけ短くしていく
まず、「授業準備の時間をできるだけ短くしていく」という対処法についてご説明いたします。
たしかに、授業準備の時間をゼロにすることはできません。
塾講師を始めた最初の頃は、授業準備に1時間や2時間以上かかってしまうこともあるでしょう。
ですが、経験を積んでいくにつれ、以前の準備を使いまわしたり、準備なしで説明できる単元が増えたりしていくので、授業準備の時間を徐々に短くしていくことができます。
そうすることで、15分や30分の授業準備で十分対応できる、という生徒さんも増えていくでしょう。
質問を受ける時間を自分の中で決め、断り文句も考えておく
次に「質問を受ける時間を自分の中で決め、断り文句も考えておく」という対処法についてご説明いたします。
信頼関係ができている生徒さんや話したがりの生徒さんほど、授業後も講師と話したいと思ってくれるものです。
もちろん、その生徒さんの気持ち自体は嬉しいものですが、その対応時間が30分や1時間となってくると、講師自身の休憩時間や授業準備時間がなくなってしまうといった事態につながってしまいます。
ですので、公平性の観点からも、「授業が終わった後にひとりの生徒さんに割く時間は最大10分。それ以上かかりそうなら次回授業に持ち越す」などの決まりを自分の中で決めることをおすすめいたします。
もし、授業後の質問や雑談などが長引いてしまいそうなときは、
「次の授業の準備しなきゃだからごめんね」
「この後用事があってすぐ出ないといけないから、続きは次回話しましょう」
などの理由をつけて、ある程度で切り上げることをおすすめします。
2.生徒とのコミュニケーションが難しい
塾の講師をしていると、本当にさまざまなタイプの生徒さんがいます。
ですので、「生徒さんとうまくコミュニケーションを取ること」は塾講師の悩みのひとつとしてよく挙げられます。
ただ、どんな生徒さんでも、自分の興味あることや好きなことを話すのには積極的なことが多いので、「授業の中で生徒さんの興味のありそうな話題を振る」という対処法をおすすめいたします。
特に「趣味」や「部活」「好きなこと」などの話を聞くことで、よりよいコミュニケーションを取れる場合が多いと思います。
なかなか信頼関係を築くのが難しい生徒さんの場合、こちらから「趣味」や「部活」「好きなこと」などについて聞いてみましょう。
生徒さん自身が興味ある話題について話をしてもらうことで、いい意味で緊張がほぐれ、信頼関係を築くことにつながります。
また、そうすることで授業中に分からないところや質問を積極的に聞いてくれるようになることも期待できます。
3.生徒さんにうまく理解してもらえない
塾講師として、国語や数学などの科目を教えていると、「こちらの説明がうまく伝わらなくて困った」という悩みを感じることがしばしばあります。
そういった場合、
「具体的な例に落とし込む」
「異なる切り口からの説明を試してみる」
などの対処をすることをおすすめいたします。
もし何度か上記の対処を行なっても理解が進まない場合には、「それ以前の単元の理解が十分でない」可能性がありますので、その「理解が十分でない単元」を見極め、そこの理解を進めてから、また戻ってくることも対処法のひとつとして考えられます。
一方で、「その部分の説明をすぐにするのが難しい」という場合も考えられると思います。
「単元の難易度が高い」、もしくは「資料なしでうまく説明する自信がない」など、その時にうまく説明し切ることができない単元だったなら、
「この部分については、いま説明するとうまく説明しきれないと思うから、次回まとめてわかりやすく説明しますね」
などと伝え、次回までに準備をして、再度説明の時間を取ることをおすすめいたします。
4.プレッシャーを感じてしまい精神的につらい
高校・大学受験の指導などにおいては、生徒さん自身長い時間をかけて受験勉強をがんばっていることもあり、塾講師もプレッシャーを感じるものです。
そのプレッシャーから、「受験シーズンに講師自身が精神的にしんどくなってしまう」ということも、塾講師の間でよく聞く悩みのひとつです。
その対処法としては、「受験への考え方を少し見直す」というものが挙げられます。
受験においては、「よい学校に行くことがよいこと」とされがちですが、
私は必ずしも「有名校に行くこと=幸せなこと」ではないと思います。
例えば、大学受験であれば、授業の中で生徒さん自身の興味・関心について掘り下げ、具体的な進路相談をする中で、
「大学でどういったことをしてみたいか」
をはっきりさせておくことが「よい大学に行くこと」よりも大切だと考えます。
そうすることで、
「あの有名大学に行けなければ意味がない」
という考え方から、
「もしあの大学に行けなくても、この大学でも自分のやりたいことはできるな」
と思えるようになり、生徒さん自身のプレッシャーも減ります。
また、「自分が高校・大学で何をしたいか」を考えることは、「自分のしたいこと」を考えることでもあります。
「有名校に行きたい」という思いだけで受験を乗り切ると、その高校・大学を卒業するときに、「自分は何をしたいのだろう」と悩むことがあります。
ですが、「高校・大学で何をしたいか」を自分で考えた経験のある生徒さんは、卒業時にも「自分のしたいこと」を自分で考えていくことができるようになっているでしょう。
「学歴を身に着けること」に主眼を置くではなく、「高校・大学で自分の興味を掘り下げていくこと」を中心に置くことができると、理想的だと思います。
そのように視点を変えていくことで、講師自身も「生徒さんをあの学校に行かせられなければダメだ」という思いを手放していきましょう。
塾講師を続けるのがどうしてもつらい場合
塾講師の業務を続けるのがどうしてもつらい場合もあると思います。
そういった時、辞めるのはもちろん手段としてあります。
もし、「上記のような対処法も自分にはあまりうまく機能しないかな...」と思われ、塾講師を辞める際には、「今の生徒さんの引き継ぎ」が発生します。
スムーズに引き継ぎを行うためには、以下のような情報を用意することをおすすめいたします。
・生徒さんの目標
・今の学習範囲
・使用教材
・前回授業で行なった単元
・前回授業で出した宿題
・生徒さんのタイプ・性格
これらを用意することで、次の講師がスムーズに授業を引き継ぐことができ、生徒さんへの影響を最小限にすることができるでしょう。
まとめ
ここまで、「塾講師によくある悩みとその対処法4つ」について主にお伝えしてきました。
塾講師のアルバイトは、受験期の生徒さんと向き合う仕事であるため、塾講師自身も悩みを抱えることが多くあります。
この記事の情報が、あなたが健康的に塾講師の仕事を続け、生徒さんと一緒に学習を楽しんでいくための一助となれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事を書いた人
- Kazuki.N
- 家庭教師
塾講師
大学卒業後、メーカー海外事業部やゲストハウスなどで経験を積んだ後、2018年〜個別指導英語講師として勤務。
これまでに中学生・高校生・社会人といった幅広い年齢層に大学受験、TOEIC、英検指導などを行う。